徳島新聞に「がん予防のススメ」が掲載されました。( 眼科)
網膜芽細胞腫 ~子どもの眼が白く光ったら~
徳島大学大学院 医歯薬研究部眼科学分野 講師 四宮加容
網膜芽細胞腫という子どもに特有の眼の「がん」があります。発生頻度は15,000人に1人で、日本では年間80人が発症しています。起こりやすい年齢は0歳から5歳です。ものを見るのに大切な網膜から発生し視力低下を引き起こしますが、小さいお子さんは自分で見えにくいとは言えません。早期発見のためには周りの大人が症状に気づくことが重要です。発見のきっかけは、写真を撮った時などに眼の中が白く光る「白色瞳孔」や左右の視線がずれている「斜視」です。網膜芽細胞腫は進行すると眼の中で大きくなり、視神経を伝わって脳に広がったり、全身に転移したりします。がんが眼の中にあるうちに治療できれば、9割以上の確率で命を助けることができます。
5歳以下の子どもに「眼が白く光る」「視線がずれている」という症状があれば、早めに眼科を受診しましょう。
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