徳島新聞に「がん予防のススメ」が掲載されました。( 腎がん)
腎がん 健診での早期発見のススメ
徳島大学大学院医歯薬学研究部泌尿器科・准教授
高橋正幸
上腹部に触れる腫瘤(かたまり)、上腹部や背中の痛み、肉眼的血尿が古くから知られた腎がんの典型的な3症状ですが、通常ある程度進行してから症状は出現します。一方で、最近ではエコーやCT検査を受ける機会が多くなり、無症状で見つかる偶発がんが増加しています。偶発がんは症状のある腎がんと比べて、腎臓に限局している可能性が高く、生命予後も良好です。腎がんが小さい場合には、正常な腎臓をできるだけ温存し、腎機能低下を最小限にする腎部分切除術が行われます。さらにロボット支援腎部分切除術が保険適応になり、より正確で安全な手術が可能になっています。腎がんのリスク因子は、喫煙、肥満、高血圧、蛋白質や脂質の過剰摂取、果物や野菜の摂取不足ですが、確実な予防法はないため、積極的に健康診断で超音波検査などを受け、早期発見に努めることが大事です。
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