徳島新聞に「がん予防のススメ」が掲載されました。(血液がん)
「多発性骨髄腫 ~骨痛や貧血が治らない場合には~」
徳島大学病院 輸血・細胞治療部 副部長 三木 浩和 医師
多発性骨髄腫は、白血球の一種である形質細胞が骨髄内で腫瘍性に増殖し、M蛋白と呼ばれる異常な免疫グロブリンを産生する血液のがんです。高齢者に多い病気であり、本邦でも人口の高齢化に伴い発症率が増加傾向です。本疾患では骨がもろくなり、腰痛などの骨痛や脊椎の圧迫骨折をもたらすことがあります。また異常形質細胞の増加により、正常血球が減少し、貧血をきたすことがあり、M蛋白の増加により腎障害も出現します。初発症状としては、骨の痛みが多く、また検診の際に貧血を指摘され、発見されることもあります。原因不明の骨痛や貧血があれば多発性骨髄腫を疑う必要がありますので、かかりつけの先生にご相談ください。
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