徳島新聞に「がん予防のススメ」が掲載されました。(口腔白板症)
がん予防のススメ
口腔白板症
徳島大学病院 口腔内科 助教 可児 耕一
口腔白板症は、頬粘膜や舌、歯肉などの口腔粘膜にみられ、擦過しても取れない白い病変をいいます。口腔白板症は、口腔粘膜にがんが発生しやすい形態的な変化が起きている状態で、そのがん化率は3.1~16.3%と報告されています。近年は、このような口腔がんが発生しやすい病変を口腔潜在的悪性疾患と呼び、口腔白板症を含めて12の疾患が挙げられています。口腔白板症のはっきりした原因はわかっていませんが、タバコやアルコールによる刺激、むし歯や合わない入れ歯による慢性的な刺激は発症のリスクを高めます。口腔白板症は、痛みなどの自覚症状を伴わないことが多く、歯科の診療で偶然見つかることも珍しくありません。口腔がん予防のために、禁煙や過度のアルコール摂取を控えるとともに、口腔がんの早期発見のために定期的な歯科受診を心掛けてください。
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